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●ローファンタジー●

魔術師よ、私の心に雨を降らせて
【第1回】 【第2回】 【第3回】 【第4回】 【第5回】 【第6回】
【第7回】 【第8回】 【第9回】 【第10回】 【第11回・最終話】
【あとがきと人物紹介】

●ライトファンタジー●
赤い果実と月夜のオアシス
【第1回】 【第2回】 【第3回】 【第4回】 【第5回】 【第6回】
【第7回・最終話】 【あとがきと人物紹介】


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赤い果実と月夜のオアシス【第5回】

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【5】

 レラはとんでもない美貌に、邪悪な笑みを浮かばせる。

「この時期はね、シアにとっては発情期なの。だから、子作りさせてあげないと」

 その言葉で、シアを守らなきゃいけないことだけはわかった。でも肝心の僕は、手足が縛られている。三日月刃も取り上げられたみたいだし、もはや為す術はなかった。

 レラは満足げな顔をすると、シアに近づいて顔を近づける。

「そうね。今回は月下美人を育んでもらおうかしら。一夜限りの命だけど、その分シアに懐いてくれるはずよ」

 シアの肩がビクリと動いた。レラは一際、楽しそうにニヤつく。

「わかる? これが月下美人の種子」

 何かの溶液で満たされた小瓶に、 黒ゴマのような粒が入っていた。レラはその小瓶の中身を、愛でるように眺める。

「今、魂を入れてあげまちゅからね〜。シアの養分をたっぷり吸い取って、大きくなりなさいよぉ〜」

 そう言うと、レラは小瓶を舌で舐めた。その直後、瓶が光を放ち出す。そしてパリン! と音を立て、小瓶は弾け飛んだ。

「きゃっ」

 シアは小さな悲鳴を上げる。見ると例の溶液が、シアを目指して移動していた。その溶液はスライムだったようだ。そいつが魂を持ってしまったらしい。そしてシアの素肌に触れた途端、スライムは爆発的に増殖し始めた。

「ひっ!」

 スライムは、顔や下半身周辺にまで迫っている。シアは表情を歪めた。

「ね、ねえさまっ。一体何の魂を、お入れに?!」
「よく聞いてくれたわ。ミミズよ」
「――!」

 絶望的な表情だった。シアは言葉を無くして固まる。でもすぐに正気に戻った。スライムが、シアの口に入り込もうとしてたからだ。

「い、いや……! 嫌嫌嫌嫌っ!」
「嫌、じゃないの。あなたは泥人形でしょう? 土とミミズは相性いいはずよ」

 スライムが触れた部分の衣服が、溶け始めている。それを見て、シアはパニックに陥った。

「やーーっ! 怖い! 気持ち悪い!」

 レラの煽りにも、反応している余裕がないように見える。シアはただ、迫り来るモンスターに怯えるばかりだ。

「ゃ……スライムが! スライムがあぁあっ」

 そしてスライムは、ついにシアの口元に到達した。そして全身をミミズのような形に変え、勢いよく口腔に飛び込む。

「ごふっ」

 一方下半身付近のスライムは、三つに裂けて入り口を探っていた。そして膣やアヌス、尿道を察知すると、無造作に突進していく。

「ふぐうぅっ」

 上も下も塞がれたシアは、苦しそうにのたうった。まるで陸揚げされた魚だ。
 でもスライムは、すぐに弾ける。ただのゼリーとなったスライムは、すーっとシアの体内に浸透していった。肌の上には、黒い粒が置き去りにされている。

「あぅ……ん」

 気持ち良かったらしい。声が甘くなっていた。でも突然、シアは眼孔を見開く。

「……?!」

 そして今度は、怯えたように打ち震えた。

「や……ぁ。発芽しちゃう……! わたしの体から、発芽してしまう!」

 その直後、シアの膣から蔓が這い出してくる。それを合図にするように、お尻や尿道からも這い出てきた。膣と尿道から出た蔓が、シアの乳首をまさぐる。そしてアヌスから伸びた蔓が、クリトリスを刺激し始めた。まるで拷問だ。

 しかも種が放置されたお腹からも、芽が出始めている。その様子を見て、思わず僕は目を覆った。

「こんなこと、許されていいのか……?」

 その呟きに、レラは「ふふふ」と笑う。

「もともとシアは、泥の塊。あのコが人間を産むよりは、種を蒔かれて花を咲かせるほうが自然なのよ」

 そんなのは、詭弁だ。本当にそう思うんだったら、シアを人間の形に創らなきゃいい。
 このレラという女は、狂ってるんだな。歪んだ遊びの虜になっている。 ……ジャンキーだ。その一言に尽きた。

「あまも……さま。……たす……んぁっ」

 シアが僕に、助けを求めている。助けを求めながらも、股を微妙に動かしている。より感じられるように、だろう。

「ふふ。シアはあの、甘い苦しみを知ってるから。……もうそろそろ、体中の芽が蔓になるわよ」

 レラの言う通りだった。小さな緑の芽が、細い茎が蔦のように伸びていく。それがシアの肉体の所々で、とぐろを巻き始めた。その模様は、どこかの民族のタトゥを思わせる。

「ぬ、抜いて……」

 シアが、僕を見て懇願した。 
 そうしてやりたい。でも僕は……。

「いいわ。抜いておあげなさい」

 レラはそう言うと、僕の手の縄だけを切る。ほふく前進で、僕はシアに近づいていった。見ると体中の芽は、皮膚の表面に張り付いている形だ。透明な吸盤のようなものを剥せば、簡単に駆除できそうだった。

 僕は地を張ったまま、夢中で根っこを引き剥がしていく。
 ――ぶちぶちぶちぃっ。

「あぁぁああああぁああぁぁああっ!」

 とてつもなく激しい、甘い叫び。どうも剥される際の摩擦が、シアに快感を与えたようだ。抜かれた根っこの粘膜が、シアの皮膚から糸を引いている。その粘液は、スライムの残骸らしい。これが媚薬となって、シアの感覚を増幅させたんだろう。

 それでも僕は、手を止めなかった。生々しい音を立てながら、根っこは次々と引き抜かれていく。そして全てを抜き終えると、シアは体を痙攣させ始めた。その快感は、シアの体には激しすぎたようだ。

「無理やり引き剥がしたら、どうしても細胞が残ってしまう。この植物は、残った細胞からでも再生できるのよ」

 その説明通り、植物はすぐに再生してくる。その再生による摩擦が、より一層シアを追い詰めた。むず痒そうだけど、吐息は熱い。そして表情が、どこか嬉しそうだ。その顔をもう一回見たくて、僕は乱暴に植物を引き抜いていく。シアは悲鳴を上げた後、涙を零しながら、「もっと」と呟いた。

 一体なぜ、僕はこんなことをしたんだろう。淫らな表情を見たいからって、わざと細胞を残るように引き抜くなんて……。

「雨守さま」

 シアが、それだけ言って僕の手を握る。その手は震えていた。ざわめくような快感が、その細い体を震わせているようだった。

 入れたい。

 そう思った。もし足枷が無ければ、間違いなくシアに襲い掛かっている。そうならなかったことだけは、レラに感謝をしなければならない。

 僕はシアの願いを叶えるべく、芽を引き抜こうとする。でも一番太いその芽は、いつのまにか強くなっていた。半端な力じゃ抜けなくなっている。日が落ちて、月が出始めたからだろう。そろそろ開花に向けて、急成長しなきゃならないんだ。

 でもそれ以外の部分は、さっきよりも脆くなっていた。強力になったお腹の一本を残して、芽は萎れていく。残った芽はより成長し、茎がしっかりしてきた。必然的に根っこも伸びる。伸びた根はシアの腹を覆い、地面にまでめり込んでいった。その圧迫感が、一層シアを苦しめる。

 でもその苦しみは、甘い苦しみだ。月下美人は時間とともに大きくなっていき、先端が重力の重みに垂れた。

「ぁああっ」

 その摩擦も、快感を生み出してしまったらしい。そして茎が数本の触手を出して、しゅるしゅるとシアの体に巻きついていく。触手は口のようなものを開いて、彼女の乳首を吸い上げた。よく見ると、触手の口から白い液体が溢れている。

 母乳だ。シアはあの豊満なおっぱいから、母乳を出しているんだ。スライムが持ってきた種を発芽させて、母親になってしまったから。

 必死に母乳を吸った月下美人は、自身の葉を強靭に成長させていく。その葉は厚手で大きく、棘のないサボテンのように見えた。それがシアの膣とアヌスに、同時にめり込もうとしている。

「む、無理い! はいらないよーっ」

 悦楽に浸っていたシアは、その目に恐怖の色を映して悲鳴を上げた。レラは困ったような、でも明らかに楽しんでいる顔で言う。

「あらあら。月下美人は寂しがり屋さんねえ。ここまで求めてきた植物は、初めてじゃないかしら。どうなることやら」

 まるで、甥でもあやしてるかのようだ。月下美人は、シアの悲鳴も構わず突き進む。

「ああああああああああああーーーっ」

 シアの目から、涙が止め処も無く流れ出した。無理矢理二つの穴から、異物が入り込んだんだ。しかも、通常では考えられないサイズのものが。シアの反応は、仕方の無いものだった。

 いつからかシアの口からは、唾液を滴らせている。その瞳は、繰り返される快楽の激しさゆえか、うつろになっていた。死んだ魚のような目をして、本能だけで快感をむさぼっている。

 月下美人は、今もシアのお腹に根を張っていた。そして時々、光を放っている。シアはいつも、お腹の中に魂を溜め込んでいるらしい。それをこの花が、根っこから吸い上げているんだろう。今まで溜め込んでいた人間の魂に、シアは代わるがわる犯されてるんだ。

 いや、人間だけではないかもしれない。犬や猫や鳥なんかにも、いいようにやられてしまっているに違いなかった。シアは月下美人が開花するまで、絶え間なく花に犯され続けるだろう。

 でもそこで、シアの精気は果てた。糸の切れたマリオネットのように、シアは脱力させている。でも植物は、それを許さない。数本の触手を伸ばして、シアの口にそれをねじ込んでいった。

「がふぅう!」

 無理矢理意識を取り戻されたシアは、全てを諦めたかのように息をつく。そして淫らな笑みを浮かべた。

 ――こんなに植物に、浸食されて。愛液だって駄々漏れだ。可哀想に。見ていられない。

 傍にいてやらなきゃいけない僕も、だんだんおかしくなっていく。苦しみながらも快楽に溺れる彼女を見て、下半身を勃起させていた。月が出ている間中、シアは激しく乱れる。可愛い声を張り上げて、切なく喘いでいる。僕はだんだん、興奮を抑えられなくなってきた。

 興奮が、はぁはぁという息遣いに変わり始める。しかも無意識に、手が自分の下半身に向かおうとしていた。どうにかして、抑えないと……。このままでは僕は、最低人間になってしまう。

 僕が己の理性と戦っている様子を見て、レラは「うふふ」と笑った。そして僕を下半身を、強引に開かせる。

「パンパンじゃないの。我慢も限界でしょう」

 触れられただけで、達してしまいそうなくらいに腫れ上がっていた。先走り汁が、先端から溢れ出す。その様子を、じっくりとレラに見物されてしまった。そしてやっとのことで、足の縄が解かれる。

「オナニーしてもいいわよ。シアが気持ち良くなるのを見て、しごきなさい」

 そんなこと、したくとも……。いや、してはいけない。……したい。

「このコにぶっかけてやるのよ、雨守レイン。このままじゃシアは、花に養分をとられて死んでしまいますからね」

 その言葉は、魅力的だった。レラは、僕をコントロールする術を知っている。

 シアは目の前で、いろんな魂に犯されていた。普段の僕なら、絶対にそんなことは放置できない。ましてやその姿を見て、オナニーをするなど……。でも花から養分を吸われて、死んでしまうと言われたらどうだろう。ぶっかけることで命を救えるという、立派な口実ができるじゃないか。

 それにそもそも、シアは気持ち良がっている。狂乱して、快楽に溺れているんだ。それを手助けして何が悪い。

「ハァ、ハァ、ハァ……」

 僕の興奮は、絶頂に達そうとしていた。
 もう、どうでもいい。どうせ僕は、最低な人間だ――。


 ねえシア。なんでキミは、そんなに可愛らしいんだろうな。こんな淫乱な娘、僕は見たことがない。最高だよ……。
 僕は自分の腫れ物に手をやる。とんでもない快感が、僕の脳を真っ白にさせた。


                               ●続く●

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